先の「2. 母音と声調符号、タイ数字の形を覚えよう。」を勉強して、すべてのタイ語文字の形は何となくでも頭に入ったと思います。
今回は日本人がタイ文字を勉強するうえで欠かせない「発音記号」について解説します。
ネット検索で直接このページに来た人はぜひ「はじめに、初学者の方へ。」のページから読んでいただければと思います。
そこでは「タイ語マスターまでのロードマップ」や、「タイ語をマスターするまでに、まず何をすべきか」をまとめています。
なおタイ文字講座の目次はこちらです。
発音記号を覚えるという話になると抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、タイ語用の発音記号はそんなにむつかしいものではありません。
今回の目標
題名は発音記号入門としてますが、この項では下記を目標とします。
声調符号の種類にどんなものがあるかをざっと見ておく。
フムフム
いや、まだ始まってませんよ、、。
発音記号について
ここでいう発音記号というのは下記のようなもので、タイ語の発音を表記するために使う記号です。
例えば「海老: タイ語で กุ้ง」だとこんな風に表記します。
uの上の山印は何? 最後のはgとは違うの?
いやいや英語と似ているけど英語じゃないんだよ。例えばこんなのもあるしね。
E(イー)がなんか丸いね
この記号の読み方は一つに決まっているので、英語のようにSunとSuitのように同じuでも単語によって音が違うという事はありません。
日本語のひらがなやカタカナみたいな感じで、そのまま読めば良いだけです。
残念ながら日本語の「ひらがな」や「カタカナ」でタイ語の音を表すには全然音が足りないので、仕方なくこういう記号を使うという事です。
たとえばさっきの海老、กุ้ง(kûŋ)を日本語で表そうとすると
となってしまい、とても長くなってしまうので便宜的に発音記号を使うのです。
間違っても
กุ้ง → クン とか กุ้ง → グン
と覚えるのはいけません。
クンで良いじゃん。トムヤムクンのクンでしょ?
トムヤムクンのクンなんだけど、そんなんじゃ、いつまでたってもタイ語は上達しないんだよ。。。気持ちはわかるけどね、、、。
クンやグンと書いて覚えてしまうと กุ่ง กึง กุ่น กึน กึ้น …等々、クンやグンと読めるタイ語が多すぎるため途中で訳が分からなくなってしまいます。
発音記号に拒否反応を示す人、特に英語が嫌いな人はそうなりがちのようですが、英語みたいな文字を使いますが、英語とは全く別物ですので覚悟を決めて覚えちゃいましょう!
もちろん自分で日本語に何か記号をつけて、何か記号を作っても良いのですが、新たに記号を作ったりするより、先人の作った記号を覚える方が労力が少なく済みます。
日本人向けのタイ語勉強本はどの本もだいたい同じ発音記号使ってますしね。
発音記号に関してはこれからゆっくり覚えていきますので、この時点ではまだ覚える必要はありません。
こういう記号があるという事だけは分かるように表にしておきました。
発音記号に対して代表的なタイ文字を羅列したのみですので、上記の表ですべてのタイ文字は網羅していません。
タイ語は日本語の「ひらがな」や「カタカナ」と違って同じ音を示す文字があるためです。
漢字みたいな感じですね。
カンジみたいなカンジ。フフッ
同じ「カ」と読む漢字でも「火・蚊・科・課・、、、、」なんていろいろありますよね。
でもタイ文字は漢字みたいに2000字もありません。
「はじめに、初学者の方へ」で解説したように文字数はすべて合わせても87で、これまで見てきたので全てです。
この87文字中に同じ音の文字があるというだけです。
発音記号の表記について
タイ語文字及び発音を習おうといろいろな教本を見ると、発音記号が微妙に違っていることに気づくと思います。
残念ながら日本人向けのタイ語教本の発音記号表記は統一されていないのです。
世界的に見ると、表記方法は「Phayboon」という英語話者向けのタイ語教本の出版社のもの、「Thai Royal Institute」そして「IPA」によるものがあります。
多くの日本人向けタイ語教本の発音記号は、それらの表記法には従っていません。その理由は定かではありませんが、タイスタも多くの日本人向け教本と同様の発音記号を採用したのは、単純に分かりやすいと思うからです。
そして他の日本人向け教本と似たものにしておいた方が、日本人にとっては勉強しやすいと思ったからです。
始めは本に日本人の教本でも本によって発音記号が違う事に少し戸惑うかもしれません。しかし、日本人向けの発音記号の構造はかなり似ていますし、最終的にはタイ語をタイ語として理解する事になるため、発音記号は必要がなくなります。
なので、完璧な発音記号等必要ないのです。(あればあったで良いとは思いますが)
そして、タイ人は発音記号なんて使いません。
なおタイスタディで使っている発音記号と、他の日本人向け教本でみる発音についてはこちらにまとめています。興味がある人は見ていただければと思います。
声調符号について
タイ語には同じ音でも声調(せいちょう)と言うものがあり、音の上がり下がりで単語の意味が変わります。
タイ文字を見ればどのような声調で発音すれば良いかわかるようになっているのですが、それには声調を決めるための規則を覚える必要があります。
この文字グループにこの声調符号がついた時は音を上げて、、、みたいな感じの規則です。
それはおいおい勉強していきますが、まずは発音器具としては下記の表の一番右の「a」の上についている4つのマークで声調を表します。
マークがついていなければ平声(抑揚がない)となります。
この時点ではまずこれらがどんな音かを覚える必要はなく、タイ語には声調が5種類あって、それらを発音記号であらわす時は発音記号の上に山形「^」とかマークをつけて表すと言う事が分かれば大丈夫です。
声調を覚えるときは、「マーマーマーマーマー」だよ
?????
おっと失礼「maa màa mâa máa mǎa」だね。日本語だと分かんないけど発音記号だと違いが分かるよね!
日本語では表現できないけれど発音記号であれば声調の違いを表現できるという事はお判りいただけたかと思います。
では実際にどんな音なのか?
この声調の発音方法については発音講座の1で解説しています。是非サラッと寄り道してみる事をお勧めします。実際の発音を一度聞いておくことで、どうしてこういう発音記号を書くのか感覚的に理解できると思います。↓
動画
補足を交えながら今回の内容を説明しています↓
次はとうとう実際に文字を覚えていきます!
さて今回の目標
声調符号の種類にどんなものがあるかをざっと見ておく。
タイ語の単語の作りをざっと見ておく。
は達成できましたでしょうか?
全部「ざっと見ておく」なんで、ここまで読んできていただいた方は、すでに目標達成です。。
さて、これまでは「ざっと見ておきましょう」みたいな目標が多く、ホントにこんな調子で大丈夫なのか?と、思われたかもしれませんが、次回からはかなり実践的な話に入っていきます。
次回からだんだんとタイ文字を読めるようになっていきますよ!お楽しみに!
*チャイヨー
以上、「3. 発音記号入門」でした。