前回のタイ文字講座「10. 高子音字と声調を練習しよう」までで、中子音字と高子音字は勉強しました。
本項では最後の字類である「低子音字」の練習を始めていきます。
ネット検索で直接このページに来た人はぜひ「はじめに、初学者の方へ。」のページから読んでいただければと思います。
そこでは「タイ語マスターまでのロードマップ」や、「タイ語をマスターするまでに、まず何をすべきか」をまとめています。
なおタイ文字講座の目次はこちらです。
低子音、、、対応字?
いやあ、低子音23字(廃字を含めると24字)を一気に練習しようかと思ったんだけど長くなりそうだから2つに分けたんだよ。
なんだ。せっかくこれで全部の子音を勉強できるのかと思ったのに。。
今回の目標
低子音対応字13種は、前回勉強した高子音字と声調ルールは違うものの発音自体は同じなので、覚えるのは楽です。
混同してしまわないように、しっかり覚えましょう。
低子音対応字と低子音単独字(独立字)とは?
23種ある低子音字ですが、2種類に分ける事ができます。それが対応字13種(廃字「 ฅ 」を含めると14種)と単独字10種です。
ค (ฅ) ฆ ช ฌ ท ฑ ฒ ธ พ ภ ฟ ซ ฮ
ง น ณ ม ย ญ ร ล ฬ ว
対応字というのは「高子音字に同じ発音の文字がある低子音字」のことになります。対して「単独字」というのはそれ以外の文字、要するに高子音字に同じ発音の音がない字という事になります。
今回勉強するのは対応字になりますが、次回習う単独字も含めて、まとめると下記のようになります。
表中、真ん中の枠にある前回勉強した高子音の音「kh ch th ph f s h」は、低子音対応字でも表すことができる音という事です。
低子音対応字が代表字になる
なお「音だけをタイ文字で表したい時」は、高子音字ではなく低子音対応字を使います。
例えば日本の地名である岐阜県の「飛騨(ひだ)」をタイ語表す際は「ฮิดะ」となり「หิดะ」とは言いません。
この音だけを表したいときに使うべきタイ文字を「代表字」と呼びます。
上記の例でいうと「h」という音の代表字は高子音字「ห」ではなく、低子音対応字「ฮ」だという事です。
要するに「高子音字は代表字にならない」という事です。
上の表で濃いピンクの文字が「代表字」になります。
例えば「kh」なら「ฆ」ではなく「ค」でだという事です。
これはタイ語を読むというよりタイ語を書く際に必要な知識となるため、まだこの時点で覚える必要はありません。そういう決まりもあるのねとなんとなく覚えてくださっているだけで構いません。
低子音字対応字の発音
低子音対応字には高子音と同じ発音の文字しかありませんので、発音自体はすでに勉強済みですが、念のため下記に表を添付しておきます。
高子音と違って長母音の「 อ 」がついても声調は「平声」のままな事に注意が必要です。
また、高子音と同じく「 h 」がついている「有気音」となりますので、実際の発音は日本人にはなかなかむつかしいものとなっています。
しかし、タイ人にははっきりと違いが分かっていますので、有気音の目印である「 h 」を省略したりしないよう気をつけましょう。
で、またこの対応字と単独字によって声調が違って、、、とかなるわけでしょ?
いや、そういうわけではないんだよ。「低子音対応字は高子音と同じ発音なんですよ」と、ただそれだけかなぁ。
低子音字の対応字と単独字ですが、特に声調や発音の上でルールが違うという事はありません。ですので、低子音23字の内、13字は高子音と同じ発音なんですよ、気をつけましょうね、というだけの話です。
低子音対応字と高子音との比較
表にまとめると下記にようになります。
先ほども紹介した表ではありますが、じっくり見ても特に法則のようなものは見受けられません。
全ての音に高子音も低子音対応字も存在しており、f の音と hの音はなぜかそれぞれ一字ずつしかないというところが特徴でしょうか。
低子音対応字13種の練習
今回は低子音対応字の発音を覚えてもらうために、タイ文字を発音記号に直す問題を94問作りました。
さてそろそろこれまで出てきた
今回練習する内容を使った実際の単語
今回練習する組み合わせを使った単語には以下のようなものがあります。
ค + อ = คอ (nɔɔ) 首
ฟ + ไ – = ไฟ (fai) 火,電気
ท + – ำ = ทำ (tham) ~する、行う
ท + – อ = ทอ (thɔɔ) 編む
「 ชา 」の発音は「chaa」で、これは日本語の「お茶」を彷彿とさせる発音ですが、それもそのはず、元になっているのは中国語です。
「chaa:チャー」という発音は中国から主に陸路で全世界に広がり、「Tea:ティー」(英語でお茶はTea)の元になった発音は中国福建省から海路で世界に広がったとということだそうです。
タイにお住まいの方は、タイの喫茶店のドリンクメニューにはいろんな種類の「お茶」が販売されていますので、ぜひ「ชา」という言葉も探してみて下さい。
ドリルの使い方とダウンロード
下記、練習のPDFファイルをダウンロードし、印刷してご利用下さい。印刷した練習のドリルに、実際に書き込むことで最大の練習効果が得られます。
思い出せないところや分からないところは、空白のままで進むのではなく、「タイスタ特製の総括表」や、その他発音記号表等をみて正解と思われる文字を埋めながら進んでください。
答えのPDFはパソコンや携帯上で確認しても構いませんし、印刷しても構いません。
答え合わせが終わり、内容に納得ができましたら、もたもたせずに次の項に進みましょう。今後も復習の機会を設けていますし、完璧にしてから進もうとすると途中で挫折しかねません。
→ 11_renshu_teishiin_taiouji_v32 (247KB)
「タイ文字入門講座 – 低子音対応字の練習の解答」をダウンロード
→ 11_kaitou_teishiin_taiouji_v32 (229KB)
お願い事項
タイスタのドリルは「だいさん」が個人で作成しており、間違いは見つけ次第すぐに修正して更新しておりますが、個人での確認は限界があります。
間違いではないかと疑問がありました際は、当ページ下部のコメント欄、フェイスブックページ、もしくはツイッターでご連絡いただけますと幸甚です。
その他、ユーチューブチャンネルへのコメントなども非常に励みとなりますので、遠慮なくお送りください。
よろしくお願いします。
次は低子音単独字の10字を練習していきます
今回の目標、
は達成できたでしょうか?
低子音対応字13種は、前回勉強した高子音字と声調ルールは違うものの発音自体は同じなので、覚えるのは楽です。
さて、次回はとうとう44字中残りの子音である低子音単独字の10字を勉強です。
やっと、すべての子音となじみになる時が来ました。
次回もお楽しみに!
以上、「11. 低子音対応字13種の練習をしよう」でした。