今回は、初回の説明「タイ語の文法入門(1)基礎文型」から少し話が変わりますが、文法入門の「2」と言う事で、動詞の分類の説明をします。
私たち日本人に一番馴染深い動詞の分類方法と言えば、英語の勉強で習う「be動詞に、自動詞と他動詞」になるかと思います。
タイ語の勉強においては「動作動詞と状態動詞」が重要になってきますので、ここで解説します。
前回のまとめでは、この表の水色部分の説明をしましたが、今回は赤枠の動詞の部分の説明になります。
動作動詞と状態動詞の違い
動作動詞と言うのは「自分の意思で始めて終える事ができる動作を表した動詞」です。
このことから意思動詞とも言われます。
状態動詞とは自分の意思とは関係なくすでにある状態を説明する動詞」です。
このことから無意思動詞とも言われます。
例えば、、
「聞く」というのは自分の意思で行なっている行為ですので動作動詞(意思動詞)です。
「聞こえる」というのは自分の意思で聞こうとしていないのに、勝手に聞こえてきた事を表している動詞なので状態動詞(無意思動詞)と言う事になります。
動作動詞と状態動詞の例
動作動詞(意志動詞) |
状態動詞(無意志動詞) |
||
ดู | 見る、観る | เห็น | 見える |
ฟัง | 聞く、聴く | ได้ยิน | 聞こえる |
รู้ ทราบ | 知っている | ||
มี อยู่ | 有る、居る | ||
อ่าน | 読む | ||
เขียน | 書く |
自分が主体的に行なっている動作が動作動詞、自分の意思とは関係なく起こっている現象が状態動詞と言えます。
どうして違いを知る必要があるのか?
例えば過去形の否定文を作る時の「 ไม่ 」の位置が変わってきたり使う単語が変わってきます。
動作動詞の否定文過去形は動詞の前に「 ไม่ได้ 」をつけて否定文を作ります。
昨日遊びに行ったんでしょ? เมื่อวานไปเที่ยวใช่ไหม?
いや、行ってないよ เปล่า ไม่ได้ไป
となります。
状態動詞であれば否定文過去形であっても動詞の前に「 ไม่ 」をつけるだけです。
状態動詞を使った場合のまとめ
前回は「 ซื้อ (買う)」という動作動詞を使った例文を掲載しましたが、状態動詞も含めると下記のようになります。
例文は「 เห็น (見える)」という状態動詞を使っています。
ざっと見てみると現在形と未来形に関しては特に大きな変化はありませが、過去形に関してはいろんな変化があります。
このため動作動詞と状態動詞を区別する必要があるのです。
まとめ
タイ語初級ではあまり出てこない内容ですが、きちんとタイ語を勉強して行くなら知っておかなければならない内容です。
動詞の種類で使う言葉が変わる事があると言うことは、覚えておきましょう。
以上、「タイ語の文法入門(2)動作動詞と状態動詞の違いを理解しておこう」でした。
次回は「タイ語の文法入門(3)過去形の文法」です。(作成中です)